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2020年5月7日

丸太梁(まるたばり)顛末記

こんばんは。ぐうたら村より管理人のゴリです。今日は「ぐうたラボ」の迫力ある丸太梁について簡単にご紹介します。

丸太梁に使われているのは杉の木です。ぐうたら村を応援してくださっている材木問屋の山中さんが、県内は南部町の山から手配してくださったものです。10mを超える杉が、建設現場にやって来たのは昨年の12月24日の朝。フォークリフトでトラックに積まれた杉の木でしたが、ぐうたら村にはフォークリフトもクレーンもなく、下ろすのに一苦労。大の大人6人が(しかも経験豊富な職人の方々が)、ああだこうだと知恵を出し合って、なんとか無事にぐうたらの地に下ろすことができたのでした。

 

下ろした杉の木は、丸太削り機を使って削って(はつって)ゆきます。これは、これまでのぐうたら村のワークでも、みなさんとやってきたのですが、何せ重労働…。素人が10mの丸太1本を削ると、ペンを握って字を書くことができないのです。職人さんたちは、黙々とやっていますが…。

 

今回の丸太梁はそこにそのまま屋根が乗っかってくる設計となっていますので。本来は丸い丸太に、面を出す必要があります。今回の材は10m超え。このあたりの製材所ではとても扱えない長さでしたので、ナント!現場でチェーンソーを使って面を出してゆきます。わたしも素人ながらチェーンソー作業をして15年ですが、この精密作業をチェーンソーでやってしまう職人さんの技術には圧倒されました!!

 

そしてまた、現場でコツコツとホゾ穴を掘る作業。これも頭の中では、なんだかできちゃうような気がするのですが、どっこい丸太のこちら端と向こう端では太さが違うのです。その上で2本の梁を渡るように小梁が落とし込めるような穴を掘っているわけですから…。じゃあ、どうする?この作業自分だったらどんなふうに進める?と、問いを持ちながら職人さんの作業を観察していると、これがとんでもなくオモシロイ。職人さんたちも訊けば応えてくださいますが、ベラベラしゃべりながら作業が進むわけではないですから、自ずと考え続けることになるわけです。え?なんで?、ああそうか、おぉなるほどね、というふうに見ていると、どんどん時間が経ってゆきます。知性というのはやはりアカデミズムだけでは測りきれないものだなあと思うのです。

 

そんなこんなで、先日Youtubeの動画でご紹介した、杉の丸太梁が、アカマツの丸太柱に収まってゆく様には感動するものがありました。杉山さんをはじめとする、建築工房「藁」の職人のみなさんのプロフェッショナルに脱帽です。そして、杉山さんからの依頼を基に、この杉の木の選定から伐採の立ち会い、建て方当日の立会いと木と共に動く材木問屋の山中さんのプロフェッショナルにも脱帽です。そうそう、丸太梁の面を出すためにチェーンソーを持って遠くから駆けつけてくださった杉山さんのお仲間のプロフェッショナルにも脱帽。「活かすために、それぞれが活きる」今回のぐうたラボの建設現場から、改めて気づかされ学んでいます。

ぐうたラボの建設は、こんなふうに進んでいます。みなさん、どうか建設のための募金へのお力添えも宜しくお願いいたします!!