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2024年3月13日

始まりました!『SDGs時代の保育実践アイディア帳』を読みこむオンラインセミナー

豆先生とゴリによるぐうたら村オンラインセミナー15回シリーズが開講しました!初回からとても興味深かったと嬉しい反応をいただいています。『SDGs時代の保育実践アイディア帳』(フレーベル館)を読み込んでゆくセミナーです。まだ15回のうちの1回が終了しただけで、事後配信もあります。まだお申し込みでない方、正解のない学びのひと時、ぜひご一緒しましょう!

概要・お申し込みはこちらから ↓

https://gutara-sdgs-seminar.peatix.com/

2021年7月18日

「ぐうたラボ」竣工セレモニー 速報レポート!!

ぐうたら村ウェブサイトのデザインを担ってくださっている、モチドメデザイン事務所の持留和也さんが、バタバタの管理人に代わって、ぐうたラボの竣工セレモニーを記事化してくださいました!

2019年の2月から工事を始めた「ぐうたラボ」。途中、コロナ禍もはさみ、難航していましたが、ついに今日、2021年7月18日に、みなさんにお披露目する会を催すことができました。大変お待たせしました!

Covid-19の感染防止も考え、参加者を40人ほどに抑えた式を執り行いました。汐見村長からの挨拶に続き、ぐうたラボを設計してくださった、藤森照信さんのスピーチ、そして工事でお世話になった方々へ感謝状の贈呈。ここでは、藤森さんのお話を私なりにまとめてみます。

藤森さんは、建物を設計する際、つくりながら考えることが多く、工事関係者は変更に振り回されて、さぞや大変だったろうとねぎらうの言葉から始まりました。また、既製品をできるだけつかわず、自分たちの手でつくったものを多用することからも、普通の工事とは全然違う苦労と楽しさがあったでしょうとも(たしかにそうでした!)。けど、そのことが藤森建築の面白さの源泉になっていると思います。

建物の骨組みができたばかりの頃、自然な感じを残した柱と梁の存在感が強く、保育者や教育者が集う場所としてはいかがなものか、と思い「もっと保育園のようにしたい」と考えた藤森さん。思い出してみると保育園の中って、やたらと紙があることに気が付き(そういえば、壁に子どもが描いた絵が貼ってあったり、天井から紙製のリボン飾りがぶらさがってたりしますね)、オリジナルの照明を和紙でつくることにされたそうです。

メインの照明は、紙製の大きな輪っかの中に、電球をいれた紙の筒をいくつも並べることにしました。その紙の筒にみんなで色をつけると、より保育園らしさが増すと考えたのです。最初、見本で藤森さんが色をつけてくださったのですが、藤森さんとしては「ちょっと濃すぎた」と思ったのか、「これを真似したりせず、もっと淡い色で塗るように」とのことでした。そのアドバイスで、とてもよい仕上がりになったのですが、せっかくなので見本の藤森さんが色を塗ったものも、そのまま使っています。ぐうたラボにお越しになった際は、是非探してみてください。壁面についている間接照明も、紙のランプシェードが付けてあります。

最後の工事となった暖炉ですが、レンガで本体をつくり、その上に土をつけ、さらに表面には石をはりつけた、とても面白いデザインとなってます。これらの石もこの地域の石です。人がつどうために焚き火をする時は、大きな石を並べて薪を置き、火を点けます。暖炉に求心力を期待するならば、その装飾には大きな石の方の方が似つかわしいと考え、大きな石を配置してみました。みなさん、いかがでしょうか?


(ぐうたら村のセミナーでもお世話になっている、大友剛さんがマジックとピアノ演奏を、大友さんのお父様が歌をプレゼントしてくださいました!)

※ぐうたラボは、ぐうたら村の活動のための施設と活用していきますので、突然の見学はどうかご遠慮ください。取材や見学などについては、事前にこのWebサイトのお問い合わせフォームより、ご連絡いただけると助かります。

2021年5月4日

2021年5月のぐうたら村

コロナ禍のぐうたら村

オンライン・セミナーの開催など、あれやこれややっていますが、コロナ禍だからこそ、リアルな場の構築に力を傾けています。

 

パンデミックを引き起こした、わたしたちヒトの暮らし方をどんなふうにしてゆこうかという「教育」のことを考えるにつけ、リアルな場の構築に力を傾けることを選んでいます。

 

今はどうしても、リアルに集まりにくいという事実は理解し、受け容れています。一方で、この先を考えた時、コロナ禍にリアルな場の構築を進めたという道のりを歩んだという事実が、「教育」を考える集団にとっては必要だと考えています。

 

ぐうたら村は、ぐうたら村らしく「教育」の実践に取り組んでゆきたいと思います。

 

そんな思いで5月初旬の3日間、村づくりのワークを進めました。この場でリアルにお会いできる日を楽しみにしておいていただきたいなと思って、書いておきます。

2020年11月11日

「小さな太陽」舞台裏

スライド&トークショー「小さな太陽」が、さる11月3日にオンラインで開催されました。今回は、マメ先生とゴリがこのイベントをやり始めて10年目ということで、わたしはその全てを観たわけではないのですが、5回ほど観てきた中では、とても感じたり気づくことが多い回だったと思います。子どもを真ん中に→いのちを真ん中にという、最初聞いた時は「ん?」と思ったことが、終わったあと1週間ほど畑仕事をしていてもいろいろと思い出して考えさせられることがあります。

 

きっと、それには理由があって、コロナ禍の今年、マメ先生もゴリもこれまでに比べ少しゆるやかな時間が流れていたようで、二人で森を歩いたり夜遅くまで話し込む機会があったのです。そこで深く話し込んでいたことが今回の二人の世界観をつくっていたのだろうと思います。今回終わったあと、ゴリは「もっといろいろ話したいこともあったし、もっと深いところまで行けるんだけどなあ。」と悪くない感じでつぶやいていました。小さな太陽だけでなく、今後の二人のコラボが楽しみです!!

 

そして!今回はオンラインイベントを深いものにしたいというマメ先生やゴリの想いに賛同してミュージシャンの大友剛さんが音楽で加わってくださり、そのお仕事も大きかったと思います。当日までに大友さんとゴリと舞台裏を一人で切り盛りしてくれたプロデューサーのK君は、何度も打ち合わせやリハーサルを重ねていました。わたしが感心するのは、いつも3人が楽しそうなことです。きっと朝から夜まで、3人それぞれハードスケジュールのはずなのです。なのに、夜遅くからの打ち合わせを横から見ていると、子どもが遊んでいるように愉しげにやっているのです。その結果、実は今回のイベントのはじまり部分とおわり部分の台本はそれなりに複雑でした。リハーサル時も、これで本番大丈夫?という感じだったのですが、本番はゴリが朗読で噛んでいた以外は、みんなサラリとやってのけていてビックリ!ぐうたら村で仕事をしていると、いろんな方の仕事への情熱の傾け方や楽しみ方のすてきなイメージをたくさん見せてもらえるのですが、今回もすてきなイメージを見せていただきました。

 

11月15日までは見逃し配信チケットを購入していただくことが可能です。ぜひご覧ください!

チケット購入はこちらから→ https://peatix.com/event/1701358

2020年9月12日

夏の思い出

ぐうたら村よりたかちゃんです。ちょっとした夏の思い出を書き留めておこうと思います。

ぐうたら村の管理人小屋の玄関先に、5月ごろアシナガバチが巣をつくりました。この場所は玄関に出入りするときに必ず通る場所です。「なんでまたここに…」とため息が出ましたが、案の定管理人のゴリは「あまり気にしないで大丈夫だから」とサラリと言い放ちます。それでまたため息。ひとつ屋根の下に暮らしていても、エコロジカルな視点が、やっぱりわたしとはズレるのです。

 

長雨だった梅雨には、「ちょっと心配だね。巣がぜんぜん勢いづかない…」とゴリは曇った表情で話しかけてくるのですが、ちょっと心配がズレてやしませんかとこちらは思うわけです。玄関先は近所の方も、お客様も、宅配業者さんも、村長も、いろんな方が通る場所。「みんなこの巣の下を歩くよね?」と言うと、「でも誰のことも刺さないよね」と返ってくる始末…。でも近所のおじいちゃんやおばあちゃんもこの巣の下を通るわけですからね〜、と言い続けていると…。

 

梅雨明けしたある日のこと、「よし、今日アシナガバチの巣、引っ越しちゃおう!」と言うのです。「え?引っ越し?どういうこと??」というわけで、訳のわからぬままにアシナガバチの巣の引っ越し作業を手伝うことになりました。本人曰く「昔からやってるから大丈夫!」とのこと。ますます謎が深まります…。カップと段ボールで手際よく、母蜂ごとカップに取り入れたかと思うと…

 

今度はカップの中で、母蜂と巣を分けます。このあたりの手際の良さはさらに謎…

 

そして別の軒下に巣と母蜂を運び、巣を接着剤でくっつける。

 

身のこなしが業者っぽい… 。ウーン、やはり謎…

 

そんなわけで、あれよこれよと言う間に、アシナガバチの巣は新たな軒下にぶら下がり、母蜂の入ったカップをそこで静かに開けると、何もなかったように母蜂は巣の世話に戻っていきました。

まあ日常は、いろいろと思うことはあるのですが、この一連の動きはわたしには初めてのことで、「ごめんね」と殺虫剤などで駆除してしまう文化の中で生きてきたわたしにとっては目からウロコの10分間でした。

後日談として、9月に入りスズメバチにこの巣は襲われ、その様子を見たゴリはなんだか哀しげで、エコロジカルっていう感覚ってなんだかスゴイなと思ったわけです。そして、赤土砂漠だったぐうたら村が、これだけ多種多様な花が咲き、虫が生き、ヘビや鳥や獣が来るようになった種明かしをしてもらったような気がしました。

以上、どこにも出かけず、ずっと管理人夫婦でぐうたら村の野良仕事に精を出してきた2020年の夏の思い出でした。

2020年5月15日

管理人が村にいる日々

こんばんは。ぐうたら村役場よりたかちゃんです。ぐうたら村周辺はヤマザクラやウワミズザクラが見頃を迎えています。この3ヶ月をふりかえって、身内話ですが村のことでもありますので書いておこうと思います。

この3月から5月。ぐうたら村はほとんど来る人もなく、いつになく静かな春ではありましたが、いつになく管理人が村にいた春でもありました。毎日コツコツと村仕事をやっているのです。来る日も来る日も、タネをまき、苗を植え、薪を割り、機械の修理をしたりと、晴れでも雨でもずっと外にいます。あー、この人ほんとうに管理人やりたかったんだ、と初めてわかった気がしました。そして、観察していて気づいたのは、バリバリ働いているわけではないのです。なんと言ったらいいか、独特の働き方をしているのです。植物や虫や鳥を見て考えたりしている時間が多すぎる…。その感じはウコッケイたちには、ちゃんと伝わっているようで、日に日にウコッケイとの間合いが縮まってゆき、最近では私たちが縁側でお昼を食べ始めると、どこからともなくやって来るようになりました。そして、甘い鳴き声で食べ残しをねだるのです。そして管理人もまたあげるものだから、私はちょっと大変…。コモンマロウの小さな苗を移植しているときも、管理人が穴を掘れば、ウコッケイがつつき、となにかのショーを見てるみたいで。万事がこういう感じですから、村を見下ろすカラマツの木で営巣しているカラスの夫婦とも、なんだかとてもいい雰囲気で私たち暮らしています。管理人が村にいる日が続いて、村が見違えるようになったとは言い難いですが(何せ広いですから…)、なんとも言えないイイ(ぐうたらな?)雰囲気は漂っているというレポートです。

お財布は苦しいぐうたら村ですが、「3年後は見違えるようになっているよ〜」と言うのが最近の私たちの口癖です。そして、きっとそうなるような気がしています。

2020年5月7日

丸太梁(まるたばり)顛末記

こんばんは。ぐうたら村より管理人のゴリです。今日は「ぐうたラボ」の迫力ある丸太梁について簡単にご紹介します。

丸太梁に使われているのは杉の木です。ぐうたら村を応援してくださっている材木問屋の山中さんが、県内は南部町の山から手配してくださったものです。10mを超える杉が、建設現場にやって来たのは昨年の12月24日の朝。フォークリフトでトラックに積まれた杉の木でしたが、ぐうたら村にはフォークリフトもクレーンもなく、下ろすのに一苦労。大の大人6人が(しかも経験豊富な職人の方々が)、ああだこうだと知恵を出し合って、なんとか無事にぐうたらの地に下ろすことができたのでした。

 

下ろした杉の木は、丸太削り機を使って削って(はつって)ゆきます。これは、これまでのぐうたら村のワークでも、みなさんとやってきたのですが、何せ重労働…。素人が10mの丸太1本を削ると、ペンを握って字を書くことができないのです。職人さんたちは、黙々とやっていますが…。

 

今回の丸太梁はそこにそのまま屋根が乗っかってくる設計となっていますので。本来は丸い丸太に、面を出す必要があります。今回の材は10m超え。このあたりの製材所ではとても扱えない長さでしたので、ナント!現場でチェーンソーを使って面を出してゆきます。わたしも素人ながらチェーンソー作業をして15年ですが、この精密作業をチェーンソーでやってしまう職人さんの技術には圧倒されました!!

 

そしてまた、現場でコツコツとホゾ穴を掘る作業。これも頭の中では、なんだかできちゃうような気がするのですが、どっこい丸太のこちら端と向こう端では太さが違うのです。その上で2本の梁を渡るように小梁が落とし込めるような穴を掘っているわけですから…。じゃあ、どうする?この作業自分だったらどんなふうに進める?と、問いを持ちながら職人さんの作業を観察していると、これがとんでもなくオモシロイ。職人さんたちも訊けば応えてくださいますが、ベラベラしゃべりながら作業が進むわけではないですから、自ずと考え続けることになるわけです。え?なんで?、ああそうか、おぉなるほどね、というふうに見ていると、どんどん時間が経ってゆきます。知性というのはやはりアカデミズムだけでは測りきれないものだなあと思うのです。

 

そんなこんなで、先日Youtubeの動画でご紹介した、杉の丸太梁が、アカマツの丸太柱に収まってゆく様には感動するものがありました。杉山さんをはじめとする、建築工房「藁」の職人のみなさんのプロフェッショナルに脱帽です。そして、杉山さんからの依頼を基に、この杉の木の選定から伐採の立ち会い、建て方当日の立会いと木と共に動く材木問屋の山中さんのプロフェッショナルにも脱帽です。そうそう、丸太梁の面を出すためにチェーンソーを持って遠くから駆けつけてくださった杉山さんのお仲間のプロフェッショナルにも脱帽。「活かすために、それぞれが活きる」今回のぐうたラボの建設現場から、改めて気づかされ学んでいます。

ぐうたラボの建設は、こんなふうに進んでいます。みなさん、どうか建設のための募金へのお力添えも宜しくお願いいたします!!

2020年5月3日

ぐうたラボにまつわる問答

こんばんは、ぐうたら村より管理人のゴリです。今日はひとつ手短に。

問い: 新しい建物「ぐうたラボ」は、どこを向いて建っているのか???

答え: この写真の通りでございます。

 

そのうち落ち着いたら、みなさんここに深呼吸しにいらしてください。

2020年5月2日

個性あふれる10本のクリの柱

こんばんは。ぐうたら村よりたかちゃんです。今日は、ただ今建設中の「ぐうたラボ」の中でもわたしが好きなところをご紹介します。

 

 

「ぐうたラボ」の南側のデッキに掛かる屋根は8本の個性あふれる柱が支えています。この柱はクリの木からいただいたものです。

 

室内から見た感じです。大きな開口部を支える中央の柱もクリの木からいただきました、これで9本目。

 

これはスタッフの通用口、いわゆる勝手口に掛かる小屋根を支える柱。これもクリの木からいただきました。合計10本。全て大工の杉山さんと管理人のゴリとで伐採したクリの太枝です。

 

まっすぐに製材されたわけではない、自然な形の柱を活かして建ててゆくのは、側から見ていても職人さんの技術とご苦労が伝わってくるようでした。ちなみにこの柱は、すべて藤森さんが現地で、この枝はココに、こちら向けに、と使いかたを細かく指定されました。その藤森さんが仰るには、ここに樹皮がついたままのクリの枝が柱で入ることで、裏の栗林や、まわりに溶け込むことができるとのこと。なるほどなあ。奇抜なひらめきというわけではないんだ!と素人ながらにとても腑に落ちました。

このような素敵なクリの柱が支えるデッキで、みなさんが集い、語らい、のんびりと富士山を眺められることを、今から楽しみに夢見ています!

現在ウェブサイト内で、より募金プロジェクトに参加してもらいやすいように、工事をしてもらっています。いっしょに夢を叶えて頂けると嬉しいです。どうぞどうぞ宜しくお願いいたします。

2020年4月29日

ぐうたラボは「フジモリケンチク」!

ぐうたら村より管理人のゴリです。

新しい建物「ぐうたラボ」は、著名な建築史家の藤森照信さんによるデザインです。村長の汐見先生や理事の吉岡淳さんとの仲で、今回のご縁をいただくこととなりました。私たちもはじめは、ちょっと緊張していたのですが、いつも笑顔で接してくださる気さくな方で、打ち合わせに同席している私たちも多くを学ばせていただいています。藤森さんが初めてぐうたら村に来てくださったのは2018年の11月初旬、紅葉の盛りの頃でした。建設予定地やその周辺をいっしょに歩いたり、ぐうたら村のことをお話ししたり…。きっとその時、藤森さんの中には、今の建物のイメージが見えておられたんだろうと思います。その後何度も打ち合わせを重ねたり、何度も現地に足を運んでくださって、今日に至ります。

「藤森建築」などと呼ばれる、藤森さんがデザインを手がけられた建物は、一度見たら忘れられない印象的なデザインが一般的には注目されているようです。そのため今回のぐうたラボも、藤森さんが手がけられるということを聞かれた方が「どんなデザインなんですか???」と期待交じりに尋ねられることが度々ありました。建設が始まり実際の形が見えてきた今、わたしが強く感じていることは、「この地に溶け込んで存在感がある」ということです。まあ、わたしなんかは建築に関してど素人なので僭越ですが、毎日眺めては「なるほどなあ」と思わされたり、気づかされるところが多々あります。そんなこともまた少しずつ紹介してゆきたいと思います。